体調の起伏を受け入れよう

ついに2022年も年末を迎えてしまいました。
自分の1年をを振り返ってみると、日本伝統鍼灸学会の学術大会で数年ぶりに研究発表を行ったのが大きな出来事の1つです。
資料として江戸時代に書かれた気に関する本も読んだのですが、ちょうど今の気候と関連する記述があったのでご紹介します。

季節の乱れも気の流れ

今年の山梨は、11月上旬になっても20度を超える温かい日があったかと思えば、下旬には冬並みの冷え込みとなりました。
振り返ってみると今年は春~梅雨~夏~秋とずっと例年より厳しい気候が続いています。
患者さんとも「季節感がわからなくなる」なんて話をしますが、春夏秋冬の巡りが乱れているように感じてしまいますよね。
こういう気候について江戸時代の東洋哲学の本では、気がもつ四季を運行する働きが乱れている、と説いています。

季節も人体も同じ!

面白いのが続く文です。
人間の調子が崩れるのも、季節の気候が乱れるのと同じことだと書いてあるのです。
これは、東洋哲学では万物は気からできていると考えるからです。
万物には気候も人体も含まれるので、両方とも正常ばかりでなく乱れることがあるのは同様なんですね。

変化の波を受け入れよう

東洋哲学の大事なポイントに「物事は変化する」というものがあります。
朝昼晩や春夏秋冬は一定のサイクルで回っていますが、全く同じ日・季節は絶対に訪れません。
大枠なサイクルにはパターンが見いだせるものの、よく見ると必ず変化の波があるんです。
今年の天気はその象徴的な一例になりそうですね。

体調についても同じこと。
健康に気を使って過ごしても、常に好調とはどうしてもいきません。
変化の波による起伏がある度に一喜一憂していると、その心労が却って不調を招いてしまいます。
ある程度の好不調は受け入れつつ、長い目で自分の身体と付き合っていきましょう!