偏った暑さ対策は逆効果かも?
今年は梅雨明けが早かったこともあり、例年になく猛暑が続いていますね。
皆さんも様々な暑さ対策をしていると思いますが、それでも体調を崩してしまった方もいるのではないでしょうか?
純粋に暑さに負けてしまう場合もありますが、中にはバランスの悪い冷やし方が原因の場合もあるんです。
外ばかり冷やすと
これだけ気温が上がると、暑さ対策としてエアコンは欠かすことはできません。
しかし、エアコンの設定温度が低すぎたり、長時間に渡って冷風に直接あたっていたりすると却って負担になることがあります。
実際にそれで体調を崩した方を触診すると、皮膚がキンキンに冷えている場合もあるくらいです。
この時、体表が冷え過ぎないように発汗が抑えられていると考えられます。
すると体内の熱を発散できずこもってしまい、結果として暑さに負けてしまうというわけです。
こういう方には鍼灸施術を行うと、体表の冷えを改善されて一気に汗が出てきます。
発汗によって残った熱を発散できれば、もちろん体調も落ち着いてきます。
内側ばかり冷やすと
冷たい飲食物で体内を冷やしてしまうパターンも多いですね。
暑いと冷たいものを口にしたくなる気持ちはとても良くわかります。
しかし、生き物の体は夏に冷たいものを口にすることに慣れてはいません。
冷蔵庫のおかげで夏でも冷たいものを口にできるようになったのはここ数十年ですからね。
例えば夏にぎっくり腰という患者さんが毎年のようにいらっしゃいます。
ほぼ全員、お腹と腰がかなり冷たくなっています。
直前の生活を訊くと、皆さん冷たい飲み物やアイスを普段より多く口にしていたみたいです。
お腹の冷たさが解消されると腰痛も治まってくるので、内側から腰を冷やしてしまった可能性が高そうですね。
体内と体表のバランスも考えて
今回書いたように、東洋医学では体内外のバランスも重要視します。
『傷寒論』という最古級の書籍ですでに、冷えが体表から体内に侵入していくという考えが書かれているくらいです。
現代の感覚だと中々馴染まない考えかもしれませんが、試しに一度対内外のバランスを気にして暑さ対策をしてみてください。
きっと残暑が乗り越えやすくなると思います!