日和見な病たち
日和見感染という言葉を知っていますか?
もしかしたら保健体育の授業などで聞いたことがあるかもしれません。
日和見感染について調べると
正常の宿主に対しては病原性を発揮しない病原体が、宿主の抵抗力が弱っている時に病原性を発揮しておこる感染症です
(国立感染症研究所)
とあります。
平たく言えば、免疫力が弱ると普段は無害な菌などが悪さをする、という状態です。
この日和見感染という考え方を拡大すると、東洋医学的な病因論を理解してもらいやすいかもしれません。
まず日和見感染について、もう少し詳しく触れてみます。
人間の身体の周りには菌やウィルスを含む微細な生物が多数存在しています。
健康に過ごせている時と言うのは、免疫力でこれらの微細な生物を無害な状態にできているということです。
しかし免疫力は病気、薬、加齢などの影響で弱まることがあります。
そこで微細な生物の悪事が抑え込めなくなると、感染と言う形で様々な症状が現れるというわけです。
特にほとんどの人には無害である微細な生物に悪事を許してしまう状態が日和見感染です。
つまり元気であれば問題とならない要因(微細な生物)が、身体の状態によっては症状を引き起こすのです。
これはこのブログでも良く書いている「身体(生命力)が弱っている時に、負担になることがあると症状が出る」というのと同じですね。
「生命力の弱り」という表現を使うと東洋医学的な発想に思えますが、西洋医学だってこういうパターンがあると認識しているのです。
ただ、東洋医学の方がそれを幅広く当てはめて活用しているというだけなのです。
今回は感染に注目して書きましたが、結局はどの病でも同じことです。
西洋医学的な説明をしている本やサイトでも、色々な病気で「疲れ」や「ストレス」が言及されています。
僕はもちろん東洋医学をメインで考えていますが、「疲れ」や「ストレス」の危険性は医学の東西に関係ないようです。
元気な状態では平気なことが、「疲れ」や「ストレス」によって身体に影響がでてしまうのは否定する余地がありません。
そうなると健康でいるコツは簡単です。
疲れを残さない・ためないようにして、様々な要因に負けない身体を保ちましょう!