ツボで何がわかる?

当院で行っている積聚治療では、患部だけでなくいろんな部位のツボの状態を調べます。
施術を受け始めたばかりの患者さんによくされる質問が「そのツボが痛いとどこが悪いんですか?」。
ツボからわかることって色々あるのですが、平たく言えば身体の疲れと偏りの具合を調べているんです。

疲れると異状が増える

東洋医学(哲学)では、身体は生命力によって成り立っていると考えます。
疲れて生命力が十全に発揮できず正常な状態を維持できなくなった時に、影響を受けて痛みなどの異状が現れやすい箇所がツボになります。
つまり、異状がみられるツボが多ければ多いほど生命力を使いすぎていると推測できるのです。
鍼灸施術をすると直接アプローチしてないツボでも異状が減っていくので、生命力の働きが戻ってきたとわかるわけです。
逆に中々ツボの異状が変わらない場合、ちょっとやそっとの疲れじゃないということですね。

身体のバランスがわかる

ツボの異状の現れ方も千差万別です。
個人差はもちろん、同じ人でも体調に合わせてツボの状態も変わってきます。
その時々のツボの異状の位置関係などを知ることで、どのようにバランスが崩れているかを推察する手がかりにできるのです。

余談ですが、他にもツボ自体や経絡という並びの性質を判断材料にするやり方もあります。
当院で行ってる積聚治療ではコンセプトの関係でほとんど使わないもの、むしろ東洋医学というとこちらの方がメジャーかもしれません。
ツボから得られる情報は多種多様ということなんですね。

ツボの様子が励みになる

身体がすごく弱っていたり、発症から時間が経っていたりすると、症状は手強くなりがちです。
程度によっては、数回の施術では症状の変化を実感できないことも。
そういった場合でもツボの様子が変わっていれば、少しずつ身体が改善していることがわかります。
また、ツボの様子の変化具合に合わせて施術の調整を行うことで、より個々の身体に合った方針を立てることもできます。
一見すると患部と無関係な箇所を触診してると思われることもありますが、むしろツボの様子を知ることは大事な行程で施術には欠かせないんです。