好みの味が変わったら

皆さんには食べ物の好き嫌いはありますか?
東洋医学には五味のどれが好きか嫌いかで体調を判断する方法があります。
ここで言う五味とは酸・苦・甘・辛・鹹(しおからい)です。
この五味を五蔵(臓)と対応させて体調判断の手がかりの一つとするのです。
当院ではこの判断方法は重視していませんが、味の好みというのは見逃せません。
今回は特にその変化に着目して書きたいと思います。

好みの味が変化する背景として、体調の変化が考えられます。
有名なところでは「疲れていると甘い物が食べたくなる」「妊娠すると酸っぱい物が欲しくなる」「暑さにやられているとさっぱりしたものしか食べられない」などです。
子供の時はダメだった苦味や渋味が大人になって平気になるのも、体の変化の一種と言っていいかもしれませんね。
もちろんこれらは一例で、全ての人に当てはまるわけではありません。
しかし、食べたいものが体調で左右される現象は多いはずです。
場合によっては身体を労わる必要がありますね。

体調の問題でなく好みが変わった時にも注意が必要です。
例えば、新しい味覚に出合ってやみつきになる場合です。
これは僕にも経験があります。
生七味を何気なく買ったらハマってしまい、何にでもかけて食べていました。
明らかに辛味の摂取が増えたパターンですよね。
このように文字通り何かに味を占めて同じものばかり食べてしまった、という経験のある人も多いと思います。
急に摂る味のバランスが偏る、つまり摂る成分のバランスが崩れるのは、程度によっては身体への負担となります。

理想的な食事は特定の味に偏らずバランスよく取ることですが、好き嫌いによって摂る味に多い少ないが出てくると思います。
食事は毎日のことだけに偏りは少しずつ重なって、確実に身体へ影響を及ぼします。
ただ、好き嫌いを抑え込んで我慢をするのも、ストレスになり悪影響ですよね?
何事も適度なのが大事です!
好きな食べ物は、習慣にせず摂る間隔を空けるとか、体調の悪いときは控えるとか、そういった工夫でうまく付き合っていきましょう!

東洋医学

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