AIを東洋医学にどう活かす?

ここ数年、AIが日常生活にも浸透してきましたね。
僕も学術的な文章のチェックに使ってますし、患者さんからも話題に出ることも増えました。
ただ、東洋医学という分野で言えば「まだ相性がよくないなぁ、」いう実感があるんです。

AIと東洋医学、ちょっと相性が悪い理由

AIはデータベースやインターネット上にある資料を基に色々と考えてくれますが、この「資料を基に」という部分が軽視できないところ。
東洋医学の資料には、まだまだ紙面やスキャンした画像のままがたくさんあり、デジタル化が充分ではありません。
そのため、AIが参考できる資料にはムラがあり、的を射ない回答になることがあります。

身体のことは自分で全部入力できる?

さらに言うと、自分の身体の状態には、意外と自覚できてない部分が多いんです。
東洋医学的な判断をするのに、症状だけではなく体表の状態や生活習慣も大事な手掛かりになります。
脈や舌やツボなどの専門家の技術が必要な情報はもちろん、食事や睡眠などの些細な変化なども、自分ではリストアップしにくいですよね。
自分の観察だけでAIに入れた情報ってどうしても不足しがちです。

いろんな東洋医学の考え方とAI

また、長い歴史を持つ東洋医学には様々な理論や流派が存在します。
AIが持っているデータの量で言うと、時代や理論や施術法によって大きな差があります。
このことを知っているかどうかで、AIの使いこなし方が変わります。

時折、自分の状態をAIに診断してもらってから来院される方がいます。
しかし、僕が所属している流派の考え方はインターネット上に詳しくは載っていないため、核心を突いたAI分析って少ないんです。
AIの結論が間違っている訳じゃありませんが、他の理論や施術法が混ざっていることも。
東洋医学では理論と施術法はセットなので、違う理論に基づいた分析があっても有効活用は難しいんです。

AIを使うなら、まずは身体を診てもらってから

もちろん、AIが全く使えないというわけではありません。
まずは鍼灸院で身体の状態を診てもらい、どういう状態か説明を受けてください。
そのあとに「こういう流派の鍼灸院で、こういう説明を受けた」とAIに入れれば、解説や養生法を教えてくれることもあります。

まだまだAIは発展途上ですから、いつか東洋医学の資料を充分に備えるかもしれません。
それまでAIを過信せずに、状況に合わせて上手く使って健康に役立てましょう!