新生活の影響はいつまで続く?

新生活は疲れる、という話を先月このブログで書きました。
[関連記事:新生活は疲れやすい
わかっていても避けられない疲れでもあるので、患者さんにも参ってしまった方がチラホラ。
今年は天気の波の大きさもあり身体が更に疲れやすいのも一因ですね。
特にお子さんが新学期で体調を崩した、という相談を例年より多く受けています。

新生活だけの影響ならば軽くすむこともありますが……

当院でも毎年のように新生活の影響と思われる不調の子が来院します。
今年で言えば腹痛・喘息・チックなどの相談を受けました。
個人差はありますが、数回の施術で落ち着いてくる例が多い印象があります。
基本的には新生活だけがきっかけならば、時間が経って心身が慣れただけじゃないかと思う方もいるかもしれません。
しかし、影響が長引く例もあるので油断は禁物なんです。

新生活から年単位で症状が続く場合も……

まず思い出すのが便秘が続いた男の子。
小学校に入学したタイミングで便秘になり、その後1年半も続いた状態で来院しました。
お母さんが便秘がちで本人も1~3歳くらいの時期は便秘だったということなので、遺伝的体質の要素が大きいのは間違いなさそうです。
加えて新生活で生活リズムが変わってしまったために便秘が再発してしまったみたいですね。
今では1~2日に1回は便通があるようになり、ストレスなどで便秘が再発した時にだけ来院しています。

他にも小学校入学で痒みがひどくなってしまった女の子もいました。
給食開始と同時に発疹が出てしまい、アレルゲンに気を付けても1年以上悪化する一方。
元から肌は弱かったみたいですが、家族にアトピー経験者はいないとのことなので遺伝的体質の影響は大きくはなさそうです。
身体を診てみると、歩き始めの頃に転んで頭をぶつけた外傷が古傷として残っていました。
古傷によって身体が万全ではない状態だったので、新生活がきっかけとなって発疹という症状が出ていたようです。
そこで古傷をケアしたところ痒みは無事に落ち着きました。

長引くならば他の要因の可能性も

上述した通り、発症の原因が新生活だけならば疲れを解消すれば割と早く落ち着きます。
しかし、元から要因があるならば話が違います。
今までギリギリ発症せずに堪えていたところに、新生活疲れが最後の一押しをして発症したということですね。
この場合は、新生活疲れに対処するだけでは治まらなかったり、一度落ち着いても別のきっかけで再発してしまったり、一筋縄ではいかないことが多いのです。
改めて体質・外傷などの要因にも向き合う必要あるということなんです。

今回は進学した子どもの例を出しましたが、もちろん大人でも同じです。
新生活に慣れても治まらない症状ならば、疲れがきっかけとなって別の要因が発現したのかもしれません。
一般的には発症から時間が経てば経つほど、治るまでの時間も必要になります。
長引いてるけどいつか落ち着くはず、なんて油断してはせずにしっかりと身体のケアをしてあげることも考えてみて下さいね。