“気”で鍼灸を考えるとは?
前回、伝統鍼灸(東洋医学)の長所短所について紹介しました。
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他に大きな特徴と言えば、やっぱり“気”の理論を使っているということ。
説明の難しさが伝統鍼灸の短所に上がっていましたが、改めて説明に挑戦したいと思います!
“気”は中国哲学の大前提!
“気”という言葉はかなり古く、二千年以上前から中国の哲学の中心的な要素でした。
天文・占い・政治・物理などなど様々な分野が“気”で説明されています。
中国の文化の中で育まれた伝統鍼灸も、当然その理論を前提としています。
ただ、長い歴史の中で様々な研究がされたため、流派によってどの時代の“気”の理論の重視しているかという違いがあります。
万物は“気”でできている
当院で行っている積聚治療では、「万物は気でできている」という理論を大前提としています。
勘違いされがちですが、これは現代医学など他の理論を否定するものではありません。
例えば臓器や薬の存在や効果を否定するわけではなく、そういうものも“気”でできていると考えているわけです。
恩師は「物質やエネルギー全てが数種の素粒子からできているとする、量子力学な考え方に近い」と言っていました。
突拍子もない話に聞こえるかもしれませんが、実際に鍼灸に携わっていると「“気”の理論でしか説明がつかないな」という場面が多々あるので、今では心底から納得して鍼灸に応用しているというわけです。
他のジャンルも“気”で考えてます
患者さんから時折「お医者さんからこう言われました」「あの健康法がいいって聞いてやってます」という話がでることがあります。
先ほど書いた通り、医師の話や他の健康法を否定するつもりはありません。
しかし、僕の頭の中では無意識に“気”の理論で解釈されてしまうので、それらの土俵では回答できないこともあります。
逆に言えば、“気”の理論・伝統鍼灸からみての感想でしたらいくらでも説明できます。
もし“気”の理論に興味が施術中に質問してみて下さいね!