靴の買い替えを見逃さないで

新年度になってもうすぐ1ヶ月、いかがお過ごしでしょうか?
中には新生活に合わせて身に付けるものを新調した、なんて方もいると思います。
身に付けるものに変化があると気が引き締まる一方で注意すべき点もあるんです。
今回は実際に出会った症例を紹介したいと思います。

新しい靴で膝痛?

その患者さんは元々は腰痛でお悩みで、痛みが治まってからも定期的に通院されている方です。
普段はメンテナンス目的なのですが、ある日「膝が急に痛い」との訴えがありました。
原因の心当たりを訊いてみても思い付かない様子。
そこでとりあえず色んな部位を触診してみたところ、つま先に何やら怪しい感触がありました。
改めてつま先に絞って生活を振り返ってもらうと、靴を新しくしたことに思い当たってくれたのです。

つま先ケアで症状消失

その靴は革製で、「しばらくはきつく感じるかもしれないけど、革が柔らかくなれば足に馴染む」と説明を受けたそうです。
まだ革が固くてつま先に圧刺激がかかりすぎた可能性が思い浮かびました。
仕事用で一日中履いているということなので、些細な圧刺激とはいえ体が耐えきれないくらい累積してしまったのでしょう。
外傷に近い状態だと判断してお灸をしたところ、施術が終わって立ちあがる時には膝の痛みはなくなっていました。
後日、靴屋さんで調整し直してもらったら膝痛の再発もないということでした。

つま先を疎かにしないことが大事!

この話に限らず、意外とつま先への刺激はバカにできません。
つま先の外傷痕にお灸などをすることで、しびれや坐骨神経痛などが治まった例もあります。
脚から離れた頭痛が改善するなんてこともあるくらいなんですよ。

つま先への刺激が身体に影響を与えることは間違いなさそうです。
しかし、靴の圧迫やつまづき程度だと一見すると些細なことなので、日常生活の中で頭から抜けてしまいがちです。
つま先への刺激は軽くても見落とさないようにしておくと、直後からの身体の異変などに対応しやすくなります。
つま先にダメージないように注意して生活、それでも刺激があったら忘れない、そんな工夫が健康の手助けになるかもしれませんね。