熱中症にも鍼灸です

週間天気予報を見ると、やっと本格的な暑さから解放されて一息つけそうです。
先日までは猛暑日が続き、身体に負担のかかる毎日でした。
長引く暑さのためか熱中症で頭痛などを訴える方が来院されました。

当院では熱中症だろうと、まずは普段から他の症状にしているものと基本的に変わらない治療を行います。
その上でこの患者さんには背中にお灸を使いました。
「熱が原因なのにさらに熱いお灸?」と思いますよね。
ところが背中にお灸を据えると首すじの火照りがスッっと解消されたのです。
最終的には「頭がすっきりした」とおっしゃってもらえました。

本来、人体では発汗をメインとした体温コントロールが働きます。
しかし疲れ、寝不足、夏バテによる食事減などで身体の力が落ちていると、体温コントロールも十分にできません。
このようなコンディションの時に高温に晒されると熱中症になりやすくなります。
鍼灸で熱中症の症状が改善したのは、体温をコントロールする力が戻ったからと考えられます。

ただ、体温をコントロールする能力があると言っても限度があります。
体調が万全でも暑い中に長時間いるのは危険です。
熱中症はひどい時には死に至る油断できない現象です。
体調、室温、水分・ミネラルの管理をしっかりして、山梨の長い残暑を無事に乗り切りましょう!