子どもも外傷で悪化する①

前回の記事で書いたように、当院では子どもへの施術も行っています。
東洋医学では、子どもは疲れの蓄積がほぼないので生命力もさほど弱っていないと考えます。
そのため、少ない施術回数で落ち着くことはままあります。
しかし、前回書いたように薬が効かないくらい手強い状態の場合もあります。
この違いはなんだと思いますか?

子どもは無茶をする

1つ目は、このブログでもよく出てくる外傷。
子どもは頭が大きくて重心が高いのに全力で走り回ります。
その結果、よく転んだりぶつけたりするのは皆さんがご存知の通りです。

膝小僧にケガをするくらいですめば笑い話ですみます。
しかし、頭をぶつけたとなると途端に影響が大きくなります。
打撲部位はもちろん、衝撃が首にも伝わりむちうちとなるからです。

頭を診れば打撲痕

実際に手強い症状の子どもの頭や首を診ると、ほとんどの場合に外傷の痕が見つかります。
本人や両親に訊いてみると、発症前のタイミングでの受傷を思い出してもらえることもあります。
記憶の裏付けができる場合はもちろん、心当たりがない場合でも外傷痕に鍼をすれば一目瞭然。
手強かった症状にも変化が現れてくるんです。
発症から短期間なのに程度が重くなったのならば、それなりの理由があるというわけですね。

幼いからこそ外傷チェック

子どもは、大人に比べれば社会的ストレスや不摂生は多くありません。
その分、病因に占める外傷の割合が大きいように思います。
言い換えれば、外傷の処置だけで改善するパターンが多々あるということです。

もちろん、全ての症状にあてまるわけではありません。
それが2つ目、生まれつきの症状・体質です。
次回の記事ではそのあたりを書いてみようと思います。