しりもちは忘れないうちにケアしよう!
先月から北陸を中心に幅広い地域で大雪となっていますね。
山梨でも、大雪ほどではないものの、積雪するほど降った日がありました。
幸いにも翌日から気温が高めだったのですぐに溶けましたが、天候によっては雪がそのまま氷となることもあります。
そんな時に多発するのがしりもち。
一過性の打撲だと思って見逃されがちですが、だからこそ注意が必要なんです。
しりもちは軽症?
しりもちと言うと、打撲でひどくてもアザができる程度というイメージがあるかもしれません。
骨が弱っている方は骨折の恐れもあるものの、基本的にはしりもちをついても軽症だったと思うことが多いですよね。
これが油断につながる問題点の1つ。
軽症だと思うあまり、受傷後に何もケアせずにすませてしまうからです。
完治せずに古傷として残った結果、しりもちのことを忘れて久しくなってから悪影響が出てきてしまうんです。
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しりもちはお尻だけの問題じゃない!
上の段で骨折の恐れと書きましたが、これは打撲する臀部だけに危険性があるわけではありません。
衝撃が骨を伝っていくことで背骨を損傷してしまうこともあるんです。
[関連サイト:「脊椎椎体骨折」|日本整形外科学会(外部リンク)]
骨の密度や転倒の状況によって骨折にまでは至らなかった場合でも安心はできません。
しりもちをついた患者さんの背骨を見てみると外傷の反応が出ていることがあるからです。
こういう場合は一般的には画像診断で引っかからないため、後から影響が出てきた際になかなか外傷のせいだと気付きにくくなってしまいます。
古いしりもちもシッカリ治療しましょう!
しりもちは一見するとすぐに治る軽い外傷に思えます。
しかし、シッカリと処置をしないといつまで経っても古傷として残ってしまいます。
患者さんの身体を診てみると、臀部に打撲の形跡が残っている例は決して珍しくありません。
後から「何十年か前にスキーで転んだ」なんて記憶が蘇ることもありますが、心当たりのないことの方が多いですね。
思い出せないくらい古くて軽いしりもちでも、打撲の形跡が残る部位を処置すればガラリと身体が変わります。
それだけで長年の症状が消えてしまうこともあるくらいです。
しりもちが身体に与える影響は馬鹿にできません。
特に冬場はしりもちが多発する時季、普段より気を付けて過ごすことが大事です。
もしそれでもしりもちを着いてしまったなら、油断せず忘れる前にきちんとケアをして下さいね。