東洋医学で読み解く熱帯夜と不眠
梅雨明けから山梨では暑さが続き、熱帯夜となる日も少なくありません。
暑さによる寝苦しさで睡眠の質が落ちてしまっている、という患者さんも例年より多い印象です。
いったい何が起きているのか、温度と睡眠の関係から見ていこうと思います。
熱がこもって眠れない
人間の身体は眠りに落ちる前後で「一時的に表面温度が上がったあと身体の芯の温度が下がること」「体温の降下が眠気を誘うこと」がわかっています。
これを東洋医学の視点や経験から考えてみると、不眠で悩む方は2パターンに分けることができます。
- 熱がこもっていて芯の体温が下がらないタイプ
- そもそも冷えていて温度を下げる余地が少ないタイプ
通常は疲れなどが原因で体温調整をスムーズにできなりがちですが、夏の暑さで身体が火照りすぎても「熱がこもっていて芯の体温が下がらない」状態になってしまいます。
まずはエアコンなどを適切に使って熱帯夜の影響を身体の想定内に抑えることが重要で、鍼灸で疲れをとって身体の火照りを沈めるのも効果的です。
考え事で眠れない
もう1つのぼせる要因として大きいのが考え事です。
「悩みがあって眠れない」と言われるタイプですね。
考え事の種類を問わず、脳を使っていると巡りが頭に集中してのぼせてしまいます。
日常の中のストレスや悩みで頭を使っていることが多いのですが、災害や事件・事故の報道がきっかけとなる場合もあります。
最近で言えば、7月末の熊本地震の後に心配や不安で眠りの質が下がってしまった方が一気に増えました。
心に引っ掛かっていることがあると、寝床で色々と考えてしまい、のぼせ不眠になってしまうという流れですね。
しっかり寝て身体を休めるために
今年の夏は上記2つの要素が重なって、例年より多くの患者さんが睡眠に困っている印象です。
暑さや心配は中々どうすることもできませんが、鍼灸で疲れをとったりリラックスすることは1つの対処法になります。
暑さ対策をしても眠りが改善しない時は、熱がこもっているか頭を使いすぎているため、鍼灸受療で身体の中を整える段階となります。
東洋医学の観点で言うと、睡眠は代わりの利かない「陰=静かに身体を休める」の習慣です。
睡眠の質の低下が続くとさらに身体が過活性化し、のぼせや疲れの蓄積が起きやすくなります。
健康維持のためにも、しっかり睡眠を整えていきましょう。
