東洋医学の虫歯ケア

今日は何の日だかご存知ですか?
6月4日は「6(む)4(し)」ということで虫歯の日となっています。
また今日からの1週間は歯の衛生週間として、虫歯予防が啓蒙されています。
小学校などの歯科検診をこの時期にやった覚えがある方もいるのではないでしょうか?

虫歯と言うと歯だけに影響があると思ってしまいますが、そうではありません。
突然患者さんに症状が増えたので、良く話を訊いてみたら発症の前に虫歯ができていた場合が多々あります。
かく言う僕も虫歯ができたら膝が痛いという経験をしたことがあります。
なぜ虫歯が原因とわかったかというと、歯の治療をしたら膝も治まったからです。
では、どうして虫歯の影響が他の部位にまで及んだのでしょう?

理由の一つに噛み合わせの問題があります。
口で食物を噛み砕くときには20kg近い力が顎にかかります。
虫歯で痛みがあり噛むのを避けるような個所があると、その咀嚼力が均等にかかりません。
顎にかかる力が不均等になれば、当然どこか逆に不均等な力をかけてバランスを取らなければなりません。
そのために余計な力を押しつけられたところに症状が出ます。

もう一つの理由は、東洋医学では歯は骨の延長と言われていることと関係します。
骨というのは身体の一番奥にあって外界の変化を受けにくく、なおかつ硬いのでなかなか変化しないようになっているものです。
歯は骨の延長なので、当然歯も変化しない前提になっています。
(ちなみに皮膚は逆に外側で変化しやすいので、対応して新陳代謝が良くなっています)
その歯が虫歯になって損傷するということは、変化しないはずのものが乱れたということで身体に大きな負担になります。
その負担によって身体が弱り、他にも症状が出るようになってしまうのです。

虫歯の影響による症状と言うと歯医者の領域に思えますが、鍼灸院でも対応できます。
というよりも、歯と全身を関連付けて考える歯医者はほとんどありませんよね。
前述の僕の例のように歯の治療をすれば症状がすっきりとれる場合もありますが、患者さんを診ているとそう上手くいかないことも多い印象を受けます。。
本人も気づかない影響が残っている場合も考えられますし、歯の治療をした後は仕上げとして鍼灸院でケアもお勧めします。
もちろん最初から虫歯ができないのが一番!
虫歯の日に口を見直し、歯だけでなく身体全体を守るきっかけにしてみて下さい。