師走でも走らない

もう1週間ほどで12月を迎えますね。
12月はいわゆる師走、師も走るほど忙しい月です。
つい気が急いてしまう時期だからこそ、落ち着いて過ごさないと危険もあるんです。

冷え込みと急な動きに注意

例年、この時期になると「急な痛みでなるべく早く診てほしい」という患者さんが増えてきます。
ぎっくり腰なんかはその代表ですね。
仕事、運動、農作業なんかをきっかけにどこかしらの関節に痛みが出てきてしまうんです。

もちろん、関節を傷める可能性は年中あります。
ただ、この時期は冷え込み始めという要素が加わります。
身体が寒さに慣れず縮こまったままで動き出すと、動作にどこかしら無理が生じて傷みやすくなってしまうというわけです。

気が急いたままでの行動も

気持ちの面でも注意が必要です。
忙しさに気が急いていると、それに合わせて動作も普段より荒くなりがち。
注意力散漫のまま動くことは、つまずいたりぶつけたりする危険性が高まってしまいます。

このブログでも頻繁に書いているように、外傷は色んな症状につながります。
[関連タグ:外傷
外傷自体ももちろん問題ですが、一見すると無関係の部位にも問題が起きたりします。
しかし、忙しいときには軽い外傷はすぐに忘れてしまうので、結果として原因不明の症状が急に現れたように感じるのです。

多忙だからこそ落ち着いて

東洋医学の基となっている気の思想でみると、冬は種のように動かずじっと春まで耐える時季です。
それに合わせて身体もエネルギーを温存するような傾向になっています。
だからこそ冬の間はゆっくり過ごすのが理想ですが、現代日本では中々そうもいきません。
せめて、激しい動作の前には軽いストレッチなどで身体を温める、まずは危険がないか一度周りを見回す、など工夫が重要になってきます。

コロナ禍で例年と違う年末。
ただでさえバタバタするのに、身体の不調まで加わったら大変です。
走らずにすむくらいの落ち着きは持ちつつ、無事に師走を乗りきりましょう!