身体が求める冷たい物って?

お腹が冷たくないですか?
夏こそお腹を温めませんか?
と夏でも身体を冷やさない方がいいという話をしてきました。
読んでいて「身体に必要だから冷たい物を口にしたくなるのでは?」と思う方もいるかもしれません。
確かにそういう場合も多々あります。
が、そう思って摂っている物が身体の欲している“冷たい物”ではないことがあるのです。

冷たい物がほしい思った時に、どこから調達しますか?
冷蔵庫から出してくることが多いと思います。
外出中だと自動販売機の飲み物やコンビニのデザートも考えられます。
どちらにしてもキンキンに冷えているのではないでしょうか?
冷凍庫からもっと冷えている氷やアイスを出してくることもありますね。

ところが身体が想定してる“冷たい物”は恐らくそこまで冷たくないはずなのです。
家庭用電気冷蔵庫が普及したのが昭和30年代、氷式冷蔵庫を含めても冷蔵庫を利用するようになってから200年も経っていません。
冷蔵庫の登場より前、我々のご先祖様のほとんどが口にした“冷たい物”はそこまで低温ではないのです。

冷蔵庫がない時代は井戸か川の水で冷やすのが一般的だったのではないでしょうか。
試しに井戸について調べてみると、夏の水温は平均して20℃くらいのようです。(山梨県/平成24年度公共用水域及び地下水の水質測定結果より)
日光にさらされる川の水は井戸よりもう少し温かいでしょう。
冷蔵庫を利用するようになってまだ3~4世代。
「冷たい物がほしい」と思った時に、身体はいまだに20℃程度を想定している可能性が大きいのです。
それに比べて冷蔵庫の0~10℃は冷たすぎると思いませんか?

山梨の夏では猛暑日も珍しくありません。
暑い最中に外出したり運動したりすれば、当然冷たい物を摂って身体を冷やしたくなります。
そこをグッと我慢して、室温に戻した物や少しだけ温めた物にしてみて下さい。
冷たい物を常飲・常食しなくなるだけでも、夏バテで食欲がないという時などはかなり違ってきますよ。

実は私も以前は夏と言えばバテて食欲がなくなり、体重を落とすのが当たり前でした。
しかし東洋医学を学び冷たい物を口にする習慣がなくなってからは、よっぽど暑い時期は別にして、夏でもちゃんとお腹が空くようになり他の季節と変わらず食事を摂れています。
自分でその影響を実感しているからこそ、夏こそ冷やさない重要性を3回にわたって書いてみました。
是非みなさんも「冷やさない夏」を試してみて下さい。