前回「美容のための鍼灸とは?」で肌の話をしたのに続き、今回と次回はスタイルについて書こうと思います。

数年前にTVで「かっこいい男は顔が左右対称」という特集を見ました。
確か例としてTOKIOの国分さんが挙がっていた気がします。
(と思って調べてみたら解体新ショーという番組だったようです)
顔に限らず体のスタイルもシンメトリーだと美しいとされるようです。

身体の全体のバランスが取れていると、見た目も左右対称に近くなります。
逆にバランスが崩れてくると、見た目の左右の違いが顕著になってきます。
「疲れたときに鏡を見ると片方だけ目が小さい」なんて体験したことのある方もいると思います。

また、あるプロ野球選手はトレーニングで利き手の構えと反対の構えもやるそうです。
両方の向きで練習してバランスよく筋肉がついた方が、利き手の構え用の筋肉だけが発達しているより良いらしいのです。
これは先ほどの話とは反対で、左右の非対称が身体のパフォーマンスにも影響を及ぼすといういい例だと思います。

治療においては、患者さんが症状を訴える部位は健康な側に比べて何らかの違いが出ています。
例えばどちらかの膝が痛む場合、そちらの方は健康な側に比べて捻じれていたりします。
花粉症でどちらかだけ鼻づまりがある時には、鼻の穴の大きさが違ってきます。
頭の左右の様子が違うので尋ねてみると片頭痛がある、といったこともあります。

この左右差は、骨折など外傷によるものを除き、ほとんど身体の疲れが原因です。
疲れはその人の弱い部分に何らかの問題となって出てきます。
その弱い部分をかばうために、身体のバランスはどんどん崩れていきます。
また仕事で左右非対称の体勢を続けている、事故などで片側に衝撃を受けた、などは左右の不均等を助長します。
そもそも最初に問題の出る弱点の部分が左右どちらかに偏っていれば、その時点から左右差は生まれてしまいます。

このように疲れから左右差に発展した場合は、その疲れがなくなれば消えるのが道理です。
実際に、鍼灸治療で身体の調子を改善していけば左右差は減っていきます。
前回の肌の話と同じく、治療後すぐに実感される方もいるくらいです。
雑誌などでは顔の左右差を解消するための方法として、マッサージから美容整形まで色々紹介されています。
しかし疲れから身体が歪んでいた場合は、一時的に左右差を解消しても出発点である身体の問題は残ったままです。
それをかばうため、時間が経てば必ずまたどこかにひずみが現れてしまいます。
まずは生活を見直して疲れが溜まらないようにし、真に左右のバランスの取れた身体を目指すことが大切です。
もちろん鍼灸で内側から全身を整えるのも有効ですよ。