巻き爪という症状をご存じですか?
文字通り爪の両サイドが丸く巻いてしまう状態で、指に食い込んで化膿の元になる場合もあります。
酷くなると外科的処置を行うようです。
一般的には爪の切り方の問題と言われますが、切り方を変えていないのにある時期から爪が巻いてしまう人も多いのです。
何か他の要素も絡んでいると考えられますね。

回一堂鍼灸院の患者さんでも巻き爪で悩む方は少なくありません。
巻き爪を最初から言う方はいませんが、何かの折に相談されたり、足の指を見てみたら爪が巻いているという具合です。
ではそういう方は最初にどんな症状で来るかと言うと、膝や腰など下半身の痛みが多い印象です。

そもそも爪は何のためにあるのでしょうか。
野生の動物では走りや木登りなどのためのスパイクだったり、戦いや狩猟のための武器だったりします。
どちらも人間には必要ありませんが、爪は退化せず残っています。
なぜ残っているかと言えば、指先をうまく使うために必要という説があります。

例えば手の指で物をつまむときには、指の腹にかかる力が分散しないようにしています。
足で考えれば、歩行などで接地するときに足の指を支えます。
つまり、爪は指先に圧力がかかることが前提で存在しているのです。

もし下半身に何かしらの症状があると、痛みの為に歩く量が減少します。
すると足の指先に力が加わることも減るので、爪としては力のバランスが悪くなってしまいます。
ましてや下半身に症状があるということは身体がすでに弱っており、何かのきっかけで他の異状も出やすくなっています。
その結果、爪が変形していき巻き爪になると考えられます。

ちなみに鍼灸院で巻き爪をどのように治療するかというと、艾(もぐさ)を使います。
艾とはお灸をするときに燃やすもので、ヨモギの葉を加工して作られます。
ヨモギには薬草としての効力があるので、艾を巻き爪の部分に当てておくとクッションになると同時に炎症に効いてきます。
そうして痛みをとりつつ鍼灸で身体全体の治療をしていくと、爪の生成という点でも歩行という点でも改善されていくので巻き爪が治るという流れです。

実は僕自身も巻き爪で足の指を腫らした経験があります。
1回目は高校受験の真っ最中、2回目は去年の学会発表前です。
思い返してみれば、机に向かう時間が増えて歩かなくなり、根を詰めて疲れていたということでしょう。
去年の腫れの時にはもちろん艾を有効活用し、今では全く問題ない状態になっています。

巻き爪がひどくなると病院などで外科的処置を勧められることが多いようです。
しかし処置は負担がそれなりに大きい上に、再発することも珍しくありません。
処置をせずに治り、しかも再発しなかったら素敵だと思いませんか?
もし巻き爪でお悩みでしたら、「急がば回れ」の精神で身体全体を整えてあげてください。
その際にはもちろん鍼灸がお勧めですよ(笑)。