大分寒さが本格的になってきましたね。
来院する患者さんたちも様々な寒さ対策を行っているようです。
そんな方々を治療していて気付いた点があります。
それは意外と肌がしっとりとしているということです。
これだけだとむしろ良いことのように思えますね。
しかし、それが寒さ対策の落とし穴なのです。

日本の冬の特徴の1つに乾燥があります。
時には健康を害するほど乾燥してしまいます。
そこで昔なら囲炉裏やヤカン、今では加湿器などで湿気を補うのです。
それでも間に合わなかった場合、例えば肌がカサカサするわけです。

ならば肌がしっとりしてるのは良いことだと思いますよね?
全身の肌が潤っているのなら、身体の水分調整や保湿ケアがうまくいっているためで問題ありません。
問題は一部だけしっとりしている場合です。

鍼灸治療をする際には患者さんのツボの様子を調べます。
すると足や腰などが湿っぽいことがあります。
理由を聞いてみると単純、カイロなどで足や腰を温めていたのです。

人間は恒温動物なので体温を一定に保とうとする仕組みを備えています。
これは冷熱両方に働きます。
湿っているというのはまさにこの状態で、温めすぎて熱を逃がそうと汗をかいたことを示しています。
さらに靴下の重ね履きや腹巻を上から身に着けていると、蒸れてしっとりするというわけです。

カイロなどによって体表の温度が上がったことに対して汗をかくのは正しい反応です。
しかしカイロの先は冬の冷たい空気です。
身体は熱を逃がそうとする&外気は低温となれば、輪をかけて冷えてしまいます。

しかも前回書いたように風にあたると更に熱を奪われます。
[関連記事:風は万病の元!
すると身体への負担が大きくなってしまいます。
これでは鍼灸治療を受けるなど身体に気を使っていても、症状がなかなか治らないどころか悪化しかねません。

寒くなると温めたくなるのは自然なことです。
しかし結果として身体を冷やしてしまっては逆効果。
温めすぎない、汗ばんだら拭いたり着替えたりする、などの工夫が必要です。
今月の記事のテーマである「温めるより冷やさない」を忘れず、残りの冬を乗り切りましょう!