お灸ってどんなもの? (3)

突然ですが、お灸をしている場面をイメージしてみて下さい。
縁側などでお灸をしている図が思い浮ぶ方もいるのではないでしょうか?
一昔前までは、そのイメージ通りに自宅でお灸をする方が少なくなかったようです。

その印象があるためか、患者さんに「家でお灸したら早く良くなりませんか?」と訊かれることがあります。
そこで今回は自宅でお灸の効果を活用するポイントをいくつか書いていきます。

元気な時からお灸!

まずは僕の失敗談から。
鍼灸学校に入る前にお灸の効果を知りたくて、本と貼るお灸を買って試したことがあるんです。
やってみると気持ちはいいけど症状はあまり変わらず!
首をかしげた覚えがあります。
今思えば症状の手強さに対して、素人のツボ探しと貼るお灸では力不足だったんですね。

そもそも自宅でのお灸は予防の要素が大きいんです。
江戸時代に松尾芭蕉が旅のお供に毎日お灸をしていたように、普段から毎日やるのが効果的です。
過去の僕はもっと早くからお灸を試してみるべきだったんですね。

専門家のアドバイスを受ける!

では、すでに身体の悩みがあってお灸を使いたいときはどうするか?
まずは鍼灸院に行ってみてください。
そこでちゃんと診てもらった上で、自宅でのお灸についてアドバイスをお願いしてみてください。

上記の僕の例では、ツボ探しについて言及しました。
ツボの位置は個人差があるので、本の記載からわずかにズレる場合がほとんど。
ならばプロの手で探してもらって印をつけてもらえば良いというわけです。

適度な回数で!

もう1つ大事なのがお灸の量の問題。
水が身体に必要不可欠でも飲みすぎればお腹を壊すように、お灸もやりすぎると負担になって逆効果です。
こちらも事前に鍼灸師から回数のアドバイスをもらっておけば安心というわけです。

貼るお灸の普及で、自宅でお灸をするという習慣が復活するかもしれません。
折角お灸をするのなら、より効果的に活用できるといいですね。
プロの鍼灸師と相談して日頃からお灸を役立ててみて下さい!